「情報共有」の意義

一流人のマナー 

当ブログでは、あまり私の仕事様子を書かないのですが、
今日は、過日の研修について書いてみたいと思います。

ある介護施設様の研修での出来事です。

こちらでは、社長をはじめとして、
全社員、職種を問わず研修を受けて下さっています。

正社員・パートを問わず、
介護職だけでなく、運転手や調理師の皆さんに至るまでです。

全職員の研修がひととおり終わってからも
新しく入社された職員の方に
順次同じ研修を受けていただいております。

今回のお話は、入社2~3か月の皆さんの研修でのことです。

◆テーマ「ホスピタリティマナー 研修」

◆内容
1.ホスピタリティという考え方を仕事や生活に活かす
2.サービス業に大切なホスピタリティ
3.ホスピタリティマナーの再確認
4.良いコミュニケーションの取り方
5.日常のお客様応対を見直す(ロールプレイング実習)
6.みんなで実行する目標

この内容は、業種・職種を問わず、
サービスやホスピタリティに関するスタンダードな内容の確認からはじまり、
実践に即したロールプレイング(役割演技法)を行います。

ロールプレイングとは、グループに分かれて寸劇をするようなイメージです。

グループで事例検討に入ったとき、
あるグループの調理員の方が、
「私は介護の現場を見たことがないのでわからないからできない」
と、おっしゃったのです。

確かに調理の現場での勤務で、お客様と直接触れ合うことがないので、
おいしいお料理を作ってくださってはいるものの、実感がないのですね。

私からは、
「確かに、現場を知らないとやりにくいですね。
もしも、ご自分の家族がお世話になっているとしたら、
どんなふうにしてもらったらうれしいかを想像しながら
話しあいに参加してくださいね。

介護職の役割をするのがご負担でしたら
利用なさっているお客様やそのご家族の役割で参加してください。」

・・と、お話ししました。

そして、半信半疑?の様子ながらも、
ご自分の役割を果たしてくださいました。

さて、グループのそれぞれの発表には、
他のグループから感想や気づいたことをコメントします。

今回の行ったロールプレイング事例は、以下の3つです。
いずれも、デイサービスを想像してください。

1.朝、利用なさるお客様のご自宅へのお迎えから施設につくまでの場面
2.お食事の場面
3.入浴の場面

この3つの場面を3つのグループがそれぞれ演じるのですが、
私からは「ちょっとしたできごと」の場面を再現するようなイメージでお願いします、と伝えてありましたので

1.デイサービスに行くのを嫌がられるときの応対
2.認知症の方が、隣の方のお食事を勝手に食べてしまった時の応対
3.入浴を嫌がられた時の応対

それぞれ、「ちょっとしたできごと」です。

1.の事例では、2人のお客様のお迎えをするのですが、
お二人とも嫌がる設定。

スタッフは、Aさんには、Aさんが好きなパチンコの話を楽しそうにして、
パチンコをやりましょうと、上手にお誘い。

Bさんには、たまたまその日のお昼のメニューが、
その方が好きな「うなぎ」であることを事前に確認していたので、
そのことをお伝えし、「おいしいうなぎをご一緒に食べましょうよ」と
お誘いして、デイサービスにきていただくという場面を演じたのです。

そのグループの発表の後、あるスタッフさんがこんなコメントをしました。

「私は、まだお客様をお迎えに行ったことはないのですが
お迎えにくということは、ただ、そこに行くということではなくて、
お客様がどんなことが好きかということを事前に知っていたり、
今日のお昼がどんなメニューなのかを確認していたり、
その日にどんな行事があるということが分かっていたり、
もしも、○○がだめだったら、□□というように、
たくさん自分の引き出しを持っていなければならないんだと
とっても勉強になりました。ほんとうに良かったです」

・・・と、おっしゃったのです。

そして、そのあと偶然前述の調理のスタッフの方が

コメントしてくださる場面となったのですが、

「私たちが作っている料理がこんなふうにお役に立っていて、
おいしいと言っていただけると、がんばりがいがあります」

とおっしゃったのです。

私、よかったな~と思いました。ほんとうに。

受講者の皆さんからこんなコメントが出てくるのは、本当にうれしいです。
私に言われるより、ご当人は何倍もうれしいですものね。

さて、さて。
あなたの会社に置き換えて考えてみてください。

直接お客様と接する機会がある人は、「実感」しやすいのですが
そうでない方は、実感しにくいもの。

今日のお話でいえば、調理のスタッフさんですね。

自分の仕事がどんなふうに役に立っていて、
他の職種のスタッフたちがどんな仕事をしているかを知ることは
ほんとうに重要なこと。

それを知っているかそうでないかでは、動き方が違ってきます。

また、もっと大切なことは、
やりがいやがんばりがいが違う、ということなのです。

その意味でも、組織内で情報共有することが大切。

お客様目線になることが大切と、

頭ではわかっていても、なかなか難しいものです。
だからこそ、お客様目線に立った応対をしてもらうと、
お客様が喜んでくださるのです。

しかし、現実は、自分のやっていることしかなかなか見えないもの。
お客様には、自分が応対していることのほかに、
「前工程と後工程がある」ということを忘れがちです。

そのことをみんなで共有し、実感すると
仕事の仕方が違ってきますし、チームワーク・人間関係が変わってきます。
それが、職場の文化を創っていくということなのです。

仲間を大切にする職場の文化。
そこからはじめて、顧客満足が生まれるのです。

その職場の文化を創っていくためのお手伝いが、私の仕事です。

 
 

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三厨 万妃江

三厨 万妃江

一般社団法人 社員教育内製化推進協会 代表理事 / 有限会社キャリア・サポート 代表取締役 / 社員力向上&ホスピタリティ コンサルタント --- 岐阜市生まれ。全国の企業・医療・介護福祉施設などで、経営者や社員の教育および組織活性化のためのコンサルテーションを展開。平成26年度には人材育成のプロとなって25年を迎え、その間、関わった受講者は13万人以上。 セミナー・講演スケジュールはこちらから
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